グーグル・ショッピング(サーチ)が開始されました〔2〕ショップオーナー編

2010年10月29日

最初に少しだけアメリカの Google Shopping Search(=Google Product Search)の説明をしておきます。

【米Google Product Search トップ画面】
米Google Product Search トップ画面

Google Shopping Search(=Google Product Search)の前身は、
2002年に公開された商品検索に特化した米Google の検索サービス Froogle になるでしょうか。

2005年10月米Google は、無料で商品や求人情報を無償で登録(登録は自身で行うセルフ式)し、検索できるオンライン・データベース・サービス Google Base をスタートさせました。

その Google Base の一部と Froogle が融合し、
その後、2007年4月、 Froogle は「Google Product Search」に改名され、今回、日本では「グーグル・ショッピング(サーチ)」としてスタートしたわけですね。

  ▶「Google ショッピングが本邦初公開!
   (グーグル公式ブログ、2010-10-28)


ショップオーナーにとってのグーグル・ショッピング(サーチ)


グーグル・ショッピング(サーチ)は、
ネットショップオーナーが
無料かつ自由に自社の販売商品と価格などのデータを
Google Merchant Center と呼ばれるデータベースに登録(上限なし)することで、
グーグル・ショッピングの検索結果に表示されるようになるというもの。
多少の手間は掛かりますが、自社の商品を登録しない手はありません。
(登録した商品がどのような形で検索結果に掲載されるかは、昨日の「グーグル・ショッピング(サーチ)が開始されました〔1〕」を参照してください。)


【グーグル・ショッピング(サーチ)トップ画面】
グーグル・ショッピング(サーチ)トップ画面

グーグル・ショッピングへの登録は、
グーグル・ショッピング画面かグーグル・ショッピング検索結果画面の下にある「ショップ向け情報」をクリックして進めます。
(要グーグル・アカウント

その後、以下の項目に自社ショップの情報を入力することで、
商品の登録ができるようになります。

  1. ネットショップのウェブサイト情報
  2. 運営会社情報
  3. 顧客サービス情報(顧客サービスの問い合わせ用の連絡先情報)

実際の商品の登録方法については、いくつか方法があります。
以下のページで確認してください。
一般のオーナーは、データフィードとして登録することになります。
(機会があれば、また別の機会に詳しく取り上げたいと思います。)

  ▶「商品を登録するには(グーグル・ショッピング)

なお、登録用のファイル形式のひとつで、専門的な知識を要する RSS 2.0 および Atom 1.0 の拡張バージョンのファイルの作成は、弊社デザインクロスでもおこなえます。ご相談ください。
(グーグル「データ フィードの概要」)


商品を登録する際、必要な商品の元データは次の通りです。
(グーグル「フィード仕様」)

必須属性(必須項目)
  • id [id]
  • 商品名 [title]
  • 商品リンク [link]
  • 価格 [price]
  • 商品説明 [description]
  • 状態 [condition]

推奨属性(推奨項目)
  • GTIN [gtin]
  • ブランド [brand]
  • 製品番号 [mpn]
  • 商品画像リンク [image_link]
  • 商品カテゴリ [product_type]
  • 在庫状況 [availability]
  • 在庫数 [quantity]
  • 送料 [shipping]
  • 税金 [tax]
  • 仕様 [feature]
  • オンライン限定 [online_only]
  • 製造者 [manufacturer]
  • 有効期限 [expiration_date]
  • 搬送重量 [shipping_weight]
  • ジャンル [genre]
  • 目玉商品 [featured_product]
  • 色 [color]
  • サイズ [size]
  • 製造年 [year]
  • 著者 [author]
  • 版 [edition]

グーグル側が指摘するように、
推奨される属性を可能な限り商品情報に含めることをお勧めします。
より詳細な情報を含めるほど、
検索ユーザー(=お客様)の検索キーワードでの検索結果に
商品が表示される可能性が高くなるからです。


その他、グーグル・ショッピングに関する情報全般は
次のグーグルのヘルプページから入手可能です。

  ▶ Google Merchant Center ヘルプ
   (日本語、Google Merchant Center)


最後に、グーグル・ショッピング(サーチ)の検索結果で
上位表示を目指すために参考となる記事(「Google Product Searchで上位にランクインする方法と重要なレビューサイト2009-05-07)からポイントになる箇所を引用し紹介します。
(元記事は英語で、米Google Product Search に対する見解)
(一部加筆、本文中の太字は長谷川による)


Google Product Searchの順位を決定する主な要因

以下に、Google Product Search 順位を決定する主要な要因をリストアップしてみよう。ただし、順不同だ。僕はまだ、要因の重要度を比較して判断できるほど十分に調査できていないんだ。

◎商品名(title要素)
title要素にキーフレーズを戦略的に配置するのは、通常のSEO戦略でも効果的だけれど、Products Searchでも上位獲得に役立つ。

価格
製品を競争相手より安く売っているなら、高く売っているところよりも上位を獲得できるチャンスは増える。なんたって資本主義だからね。

説明文
重要なのは、キーワードをふんだんに入れ、綿密に考え抜いた説明文だ。僕の見る限り、グーグルは、登録したURLをクロールして順位の決定に用いる要因を手に入れるのではなく、データ登録した情報すべてを使っている。だから、title要素(=商品名)には入れられなかったロングテールのフレーズを説明文に入れておけば、上位獲得に役立てられるんだ。

データスタッフィング(データの詰め込み)
データスタッフィングとは、つまり新しい形のキーワードスタッフィングだ。データスタッフィングとはどういう意味だろうか? Google Baseでは、自分の好きなデータ項目を追加して自由にデータ登録ができる。必要最低限の必須項目以外は任意の入力項目だが、僕の経験では、データ項目を増やすほど、いろいろなクエリで高い順位を獲得できるようだ。

データの新鮮さ
これは実際のところ、より上位にランクインするためにグーグルが推奨している順位決定要因なんだから、これを挙げないとしたら僕の怠慢ということになってしまうよ!!
フィードを手動でできるだけ頻繁に更新したりスケジューラを設定して更新することで、フィードを頻繁にクロールしてもらって、データの新鮮さを確保できれば、順位を上げるためにも良いし、データの正確さも保たれる。Google Profuct Searchでは君のページ自体はクロールしてくれないんだから、最新の説明文、価格、製品名など、フィードの情報が確実に最新の状態にあることは重要なんだ。

好意的なレビュー
ここまでにPageRank(あるいはmozRank[mR])が出てきていないことに気づいたかい? これは、従来のSEO的な意味で信用度の高いドメイン名を持つことがどのぐらい重要なのか、確信が持てないからなんだ。おそらく、リンクで表されるドメイン名の信頼ではなく、本来の意味で信頼されるドメイン名を持つことの方がもっと重要なんだと思う。では、それをグーグルはどうやって測定するのだろうか? レビューを利用しているんだ。サイトに好意的なレビューは、グーグルのローカル検索で大きな助けになるが、同じ原則がGoogle Baseでも通用する。


「データの新鮮さ」という点では、グーグルのページ(「データフィードのアップロード」)には次のように書かれています。

商品情報を変更するたびに 1 日 に 1 回まで Google にデータ フィードを送信することをおすすめします。ただし、少なくとも月に 1 回は新しいフィードをアップロードするようにしてください。

また、商品のデータフィードをグーグル・ショッピング(=Google Merchant Center)にアップロードすると、
商品は大抵24時間以内にグーグル・ショッピングで表示されるようになるということです。

このスピードもショップオーナー側にとってはありがたいですね。


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グーグル・ショッピング(サーチ)が開始されました〔1〕ユーザー編

2010年10月28日

既にアメリカでは利用されている商品情報検索・価格比較サイト Google Shopping Search(=Google Product Search)が本日、日本国内でも開始されました。

  ▶ グーグル・ショッピング(サーチ)


グーグル・ショッピング(サーチ)は
ネットショッピングで商品を買う側にも、
そして商品を売る側にとっても大きな出来事となるでしょう。


検索ユーザーからみたグーグル・ショッピング(サーチ)


グーグル・ショッピング(サーチ)は商品検索サービスです。
カート機能などは備えていません。
ユーザーは検索結果から店舗のホームページに移動し、
商品を買うことになります。

実際の画面を使ってみていきましょう。

【グーグル・ショッピング(サーチ)トップ画面】
グーグル・ショッピング(サーチ)トップ画面


【ナビゲーションパネルからも商品検索が可能】
ナビゲーションパネルからも商品検索が可能


【商品レンジ」の検索画面(1)】
ナビゲーションパネルからも商品検索が可能

絞り込み検索用の検索オプションには、

  新品・価格帯・ブランド(メーカー)・店舗

などの情報が並びます。(検索商品に合わせ変化します。)

ブランド(メーカー)で絞り込めば、
ショップ内検索となります。


【商品「レンジ」の検索画面(2)】
「商品レンジ」の検索画面(2)

検索結果の表示を変えた状態。
通販大手の Amazon の商品検索結果(下)と似ています。

Amazonの商品検索結果


【検索結果商品の並べ替え項目】
検索結果商品の並べ替え項目

  関連度順・価格が安い順・価格が高い順

と検索結果を並べ替えられます。


【価格を比較した商品画面】
価格を比較した商品画面

赤で囲まれたリンク文字をクリックすることで、
関連度順・状態・価格(高い・安い)順に店舗を並び替えられます。

店舗をクリックすると、店舗のホームページにジャンプします。

商品に対するレビューがある場合、下にレビューが掲載されます。


【競合する商品がない場合の検索結果】
競合する商品がない場合の検索結果

競合する商品がない場合の検索結果では、
店舗名が表示されます。

なお、家電など製品番号がない、
いわゆる商品名しかない商品については、
このような形で、同じ商品が並ぶことが多く、
価格比較ができないケースも多々みられます。
(今後の課題でしょう。)


始まったばかりのグーグル・ショッピングですが、
グーグル側で予め打診しておいた一部のネットショップや
カート機能付ASPサーバーを利用するネットショップなどの商品が既に
(自動)登録されるようになっています。

今のところ楽天市場は不参加。
アマゾンも登録されていません。
(米Amazonは米Google Shoppingに参加しています。)

今後、小さな店舗は軒並み参加してくるでしょう。
そうなると大手ショッピングサイトの参加・不参加で、
グーグル・ショッピングの魅力度が変わってくるように思われす。


おもしろことろでは、
株式会社セブンネットショッピングが参加しています。
(グーグル・ショッピングにコメントまで寄せています!)

弊社ブログ「楽天が中国版 楽天市場「楽酷天」をオープン」の中で、
セブン&アイ・ホールディングス(セブンイレブンの親会社)が
「仮想商店街(ショッピングモールサイト)」事業への
数年以内の参入を目指し、準備を進めているとお伝えしました。

グーグル・ショッピングは
仮想商店街(ショッピングモールサイト)や価格比較サイトにとって
驚異となります。

そう考えると、
セブンネットショッピングとセブン&アイ・ホールディングスの
今後のネットショッピングでの展開が気になるところです。


次回は「ショップオーナーにとってのグーグル・ショッピング(サーチ)」について詳しく取り上げたいと思います。

  ▶「グーグル・ショッピング(サーチ)が開始されました〔2〕


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グーグルのウェブ検索における位置情報設定が左ナビゲーションパネルに移動

2010年10月20日

グーグル検索で、
これまで一部の検索キーワード(例えば「映画」や「病院」)による
検索結果に表示されていた「場所を変更」リンクが、
本日より、検索結果画面の左側にある
ナビゲーションパネルの中に常時表示されるようになりました。
(投稿時点では一部ブラウザーでは未対応。)

  ▶「位置情報を使って、より便利な検索を
    (グーグル公式ブログ、2010-10-20)


【これまでのグーグル検索の「場所を変更」リンク】
これまでのグーグル検索の「場所を変更」リンク


【新しくなったグーグル検索の「場所を変更」リンク】
新しくなったグーグル検索の「場所を変更」リンク

しばらく前から、グーグル検索では、
ある一部の検索キーワードが
その人の住む場所の周囲のサービスに密接に関わると判断し、
特に「場所」を示す検索キーワードを入力しなくても
その人が住む場所の周囲のサービスの地図情報が
表示されるようになっていました。

山形県鶴岡市に住む自分が、
検索キーワード「病院」で検索すれば、
「病院」+「山形県鶴岡市」で検索した時に現れる
位置情報(=地図情報)が表示されるというわけです。

便利なことは便利ですが、
なんか自分の場所をグーグルに知られるのにはためらいを感じます
(当然グーグルのことですから、位置情報による検索ユーザーの動向、すなわち、その地域に住む人がどんな検索を頻繁に行っているかの情報もしっかりと取得していることでしょう。)

自分の場合、山形県鶴岡市に住んでいますが、
グーグルは、山形県山形市のパソコンと判断しています。
(まだまだグーグルによる位置情報取得は必ずしも正確ではないということですね。)
自分は敢えて場所情報は変更しないでグーグル検索を使っています。
理由は前述の通りです。

グーグルは場所情報の取得方法も公開しています。
主にIPアドレスを使って取得しています。
(グーグルウェブ検索ヘルプ「機能: 位置情報」


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「.日本」は「.jp」ドメインのオプションとして提供される予定

2010年10月14日

10月12日、日本インターネットドメイン名協議会は、日本の新たな国コードトップレベルドメイン(ccTLD)である「.日本」の管理運営事業者(レジストリ)として、株式会社 日本レジストリサービス(JPRS)を選定したことを総務省に報告、発表しました。

これでまた一歩「.日本」ドメイン(日本語ドメイン)の誕生に近づいたわけです。

  ▶「『.日本』の管理運営事業者 選定終了
    (日本インターネットドメイン名協議会)

「.日本」の管理運営事業者に選定されたJPRSでは、「.日本」ドメインの位置づけを「.jp」の付加サービスとして提供し、「.日本」のドメイン名登録者と「.jp」のドメイン名登録者を完全に一致させることで、社会的混乱を防止し、長期的・継続的な運営を行うことを通して公益性を実現するというビジョンを掲げています。

  ▶「JPRSが『.日本』管理運営事業者の候補事業者として選定
    (JPRS=日本レジストリサービス)


次にJPRSは、国(総務省)の承認を得て、ICANNから認められなければなりません。

とは言え、以前JPRSは、総務省情報通信審議会の答申に対して、真っ向から異議を唱えている(「『JPRSユーザー会』が総務省の「.日本」ドメイン政策に異議2010-02-04)わけで、すんなりいけばいいのですが。

個人的には、「.日本」ドメインの位置づけを「.jp」ドメインのオプションにするというJPRSのビジョンには大賛成です。ひとつ気がかりがあるとすれば、誰が「.日本」というオプションドメインを手に入れたいと思うのかということです。

はっきり言って、「.日本」ドメインは必要ないでしょう。


「.日本」ドメインの問題点については、デザクロブログでもかつて取り上げています。よろしければどうぞ。

  ▶「日本語ドメイン名と『.日本』ドメイン名(2009-10-08)


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グーグルが「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を撤廃した後のウェブ戦略について

2010年10月11日

グーグルが「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を撤廃したことをお伝えした9月6日のブログ「米Google、『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を変更」と9月7日のブログ「グーグルの『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を変更は既に日本でも始まっている?」を書いてから1ヶ月余り、グーグルによる「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則の撤廃は間違いなく日本国内にも及んでいます。

前回のブログの中で、日本と米Googleの検索結果の違いとして挙げた

米Googleの検索結果の1位の下に

  More results from rakuten.co.jp

というリンクが現れることです。

は、日本のグーグルの検索結果にも現れるようになりました。

日本のグーグル検索では、

  rakuten.co.jp からの検索結果 »

と表示されるようになっています。

グーグルの検索結果01


既に、米Googleと同じとなっていますね。


「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則が生きていたころのウェブ戦略(=ドメイン戦略)とは?


「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則撤廃がこれからの検索戦略にどんなことをもたらすようになるかを理解するために、まずは「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則があった頃のウェブ戦略(=ドメイン戦略)について振り返ってみましょう。

検索結果には同一ドメインから2ページまでしか表示されないという原則は、比較的規模の大きいウェブサイトからすれば決して歓迎すべき原則とはいえませんでした。

それはそうでしょう。検索結果に自分のサイトから多くのページが掲載されれば、それだけ数多くの人から覧てもらえる可能性が高くなるわけですから。

例えば、モールサイト(=ショッピングモールサイト、ECサイト。楽天市場のようなサイトと言えば分かりやすいでしょうか)を例にとってみます。

このモールサイトには、商品さくらんぼを販売しているお店5店舗が出店していたとします。

その場合、検索エンジンを使って「さくらんぼ」と検索した場合、
どんなに頑張っても検索結果には同一ドメインから2ページまでしか表示されないわけですから、5店舗中、最大2店舗(場合によっては1店舗で2ページ表示される可能性もなくはないので)までしか検索結果には登場しません。

これは表示されなかったさくらんぼを販売する店舗にとっては大きな痛手です。

ではより多くのさくらんぼ販売店舗が検索結果に表示されるようにするにはどうしたらいいでしょうか?

同じモールサイトに他のドメインを導入すればいい、と考えられます。


全く別のドメインを導入するか、それともサブドメインを設定するか?


他のドメインの導入を考えた場合、
まったく別のドメイン、すなわち別のドメインを取得するか、それとも現行のドメインにサブドメインを設定するかの選択に迫られます。

実はここでも検索エンジン側の方針に左右されることになります。

かつて、サブドメインの扱いについてはヤフーとグーグルで異なっていました。ヤフーはサブドメインを別サイトとみなし、グーグルはサイトの状況により別サイトとみなす場合もあれば、同一サイトとみなす場合もあるというのです。検索エンジン側のサブドメインの扱いについてはかなり曖昧だったわけです。

もうひとつモールサイトがサブドメインを分けて使うのには大きな問題があります。

あまり深く考えることなく、既に www. をURLに付けてモールサイトとしてスタートを切ってしまっていたからです。(wwwも厳密にはサブドメインです。)

例えとしてモールサイトのドメインを www.mallsite.co.jp とします。

その www.mallsite.co.jp がサブドメインとして、任意の名称を付け、

  shop1.mallsite.co.jp
  shop2.mallsite.co.jp
  shop3.mallsite.co.jp

と増やして行ったのでは、明らかに www.mallsite.co.jp のドメイン内に店舗を持ったほうが有利に思われます。shop1、shop2、shop3と分けたことで、そのサブドメイン間にも検索順位の優劣が発生することは否めません。(原則モールサイトは出店店舗に対して平等である必要があります。)

そうかと言って、下記のように、サブドメインを商材の種類毎に分けるのも得策ではありません。

  tv.mallsite.co.jp(テレビを商材とする店舗用のサブドメイン)
  cloth.mallsite.co.jp(衣服を商材とする店舗用のサブドメイン)
  fruit.mallsite.co.jp(果物を商材とする店舗用のサブドメイン)

ショッピングモールサイトがサブドメインに分けたそもそも理由が同業者の店舗ホームページを検索結果に沢山掲載されるようにしたいためだったのですから。同業者を1つのサブドメインで括ったのでは本末転倒です。
(ちなみに、販売元が1つの企業に限った場合、上述のような商材毎にサブドメインを設定する戦略がとても有効な手段になることはあります。)

このようなサブドメインの扱いずらさもあったからでしょうか、
楽天市場さんには、現在ショッピングモール用に2種類のドメインが存在します。

  www.rakuten.co.jp
  www.rakuten.ne.jp

これにより、少なくともドメイン1つについて2ページずつ、最大4ページ検索結果に載ることができるわけです。
(楽天市場さんのドメイン戦略については、もう少し丁寧に詳しくこのページの最後で説明します。)


話を「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則が撤廃されたグーグル検索の検索結果ページ戻します。

「楽天+商材」という検索キーワードで検索した場合、

これまでなら、楽天市場内の店舗のトップページが2つのドメイン、www.rakuten.co.jp と www.rakuten.ne.jp から4つ検索結果に現れていたものが、

「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則が撤廃されて現在では、ずっと多くの店舗ページが検索結果に表示されるようになりました。

ところが、ここでもうひとつ新たな問題が生じています。

現状、明らかにドメイン的に www.rakuten.co.jp の方が www.rakuten.ne.jp よりも優位に立っているということです。

そのことは、

「楽天+商材」という検索キーワードで検索した場合の検索結果第1位の下に、

  rakuten.co.jp からの検索結果 »

と表示されることからも明かです。
(これはほぼ全ての商材で言えます。)

ここで検索ユーザーが「rakuten.co.jp からの検索結果 »」をクリックしたら最後、rakuten.ne.jp に登録してある店舗のトップページは、永遠に検索結果に表示されることはありません。

別の言葉で言えば、
グーグル検索は「楽天(のウェブサイト)」を「rakuten.co.jp」とみなしている、ということです。

そう考えると、楽天市場に対してドメインを2つ設定したことがが、今となってはかえって裏目に出た結果となります。


現在のサブドメイン戦略について


かつて、サブドメインの扱いについてはヤフーとグーグルで異なっていて、ヤフーはサブドメインを別サイトとみなし、グーグルはサイトの状況により別サイトとみなす場合もあれば、同一サイトとみなす場合もあるということを先に書きました。

現状はどうでしょう? サブドメインに対するヤフーやグーグルの扱いについて、両者とも別サイトとして扱っていると言ってほぼ間違いありません。

ところが、サブドメインの使用についても設定(やページの作り)を誤るととんでもない落とし穴にはまることがあります。

次の検索結果は検索キーワード「ヤフーショッピング+カメラ」で検索した際の、グーグルの検索結果です。

グーグルの検索結果02


検索結果1位〜4位までをヤフーオークションサイトによって占められています。

「ヤフーショッピング+カメラ」で検索するユーザーは、別にオークションでカメラが欲しいのではなく、ヤフーショッピングの店舗から新品のカメラが欲しくて検索していると考えられます。

ちなみに検索結果5位の「Yahoo!ショッピング-カメラ-おすすめ」というページに実際に行ってみて分かるですが、どうやらいわゆるカメラのカテゴリーページのトップらしいのです。

 (当該ページのパンくずリスト=ページの階層を示すリンク
  ショッピングトップ > AV機器、カメラ > カメラ

ヤフーショッピングのページ


同様の検索キーワードで、ヤフー検索から検索すると、
グーグル検索5位の「Yahoo!ショッピング-カメラ-おすすめ」が
第1位で検索結果に現れます。

ヤフーの検索結果01


「ヤフーショッピング+カメラ」でのグーグル検索の結果ページには、

  list3.auctions.yahoo.co.jp

というサブドメインをもつホームページが10位中5つ占めています。
(原則を撤廃していないヤフー検索ではもちろん2つです。)

ある意味、「ヤフーショッピング+カメラ」という検索キーワードについていえば、グーグル検索よりもヤフー検索のほうが優秀だと言えないこともありませんが、こらから日本でも主流となるグーグル検索です。無視するワケにもいきません。

グーグル検索においては、サブドメインの力関係いかんでは、本来上位表示されるべきホームページが下位に、かなり下位に表示されることにもなりかねないということです。
(実際にはページ自体の作り=文字の使用方法にもかなり検索順位は影響されます。上手く作れば、適切に狙ったほうのページを上位表示させることは可能です。)


「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則が撤廃された後のウェブ戦略(=ドメイン戦略)とは?


直前に、グーグル検索においては、サブドメインの力関係いかんでは、本来表示されるべきホームページが下に、かなり下に表示されることにもなりかねないといと書きましたが、この事態は同一サイト内だけの問題ではありません。

検索キーワードによっては、明らかに優位になるウェブサイトと不利になるウェブサイトが出てきます。

例えば、「楽天+ういろう」で検索した結果をご覧ください。

グーグルの検索結果03

同一ドメイン=同一店舗のお店が10位中4つも掲載されています。


その他、例えば、カステラが食べたくて、「モールサイト名+カステラ」で検索した時、これまではモールサイトのホームページの間に挟まって現れていた独自ドメインのカステラ販売ホームページは検索結果から姿を消します。

その結果、ページタイトルやキャッチコピーが良くて、モールサイトの間の検索結果に登場して、ちゃっかり売り上げを伸ばしていたホームページは少なくなります。
(「楽天」という検索キーワードが含まれている際の検索でも自社サイトを検索結果に表示したい場合、「楽天では入手できない逸品を扱うネットショップです」的なコピーを自社サイトの商品ページに入れておけばOKです。)


検索の世界では、強いウェブサイトはこれまで以上に有利になり、弱いサイトはこれまで以上に不利になるのは明白です。

しかも、残念なことに、グーグル検索ではリンク買い(厳密には不正行為)のできるお金持ちな運営者や巨大なウェブサイト(巨大なウェブサイトとは、規模の大きさだけでなく、知名度が高く、ブランド力の高いウェブサイト)を作れるお金持ちな運営者にとって有利と言えます。
(その反面、ほとんど中身のない投稿のブログサイトを上位表示させるといった不可解さも常にグーグル検索にはつきまといます。)

別の言葉で言えば、検索世界の資本主義化とも言えますね。

潤沢な資金をもたない会社には、より高いウェブ戦略とホームページの作りが要求されます。


「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則が撤廃された背景


「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を撤廃したグーグル側の背景を最後に取り上げてみましょう。

1.検索精度の向上によるグーグル検索側の自信

一番の背景として、検索キーワードに対する検索結果(の順位)の技術的精度が以前より進歩し、検索キーワードと検索結果の関連性やウェブページに対する評価を自信をもっておこなえるレベルまで達したとグーグルは判断したと考えられます。

自信があるから、すべてのウェブページを評価し、その中から検索キーワードと関連性の高いウェブページを垣根無く(=2ページまでという制限なく)検索結果として表示できるし、またそうしたほうが検索ユーザーにとって有用だとグーグルは判断したのでしょう。

これについては個人的な感想として、未だにグーグルの検索結果の上位に現れるとんちんかんなホームページ、とりわけ中身のないブログサイトの多くを目にすると、グーグル検索もまだまだだなと思います。このグーグルの自信がグーグル側の傲りでないことを願います。

同時に近年、検索エンジンの影響力の大きさを鑑み、その信憑性に対する疑問の声が大手企業や有識者から数多くあげられるようになっていることも付け加えておきます。


2.トップレベルドメインの自由化に対するグーグルの回答

トップレベルドメインの自由化については、このデザクロブログでも何度も取り上げてきました。その中で、大企業名のトップレベルドメインを検索エンジン側が今後どう扱うかを注意深く見守る必要があると言いました。

まだ企業トップレベルドメインは誕生していませんが、
すべてのウェブページを評価し、その中から検索キーワードと関連性の高いウェブページを垣根無く(=2ページまでという制限なく)検索結果として表示するというグーグルの方向転換を見れば、その方向転換こそ「トップレベルドメインの自由化」に対するグーグルの回答であることが分かります。

即ち、検索キーワードと関連性が高ければ、(トップレベル)ドメイン名に関係なくウェブページをどんどん上位に表示するということです。


◎これまでにトップレベルドメインについて取り上げたデザクロブログ

  (2010年03月16日)
  (2009年12月04日)
  (2009年10月08日)

ドメインについては弊社ホームページのひとつ、ウェブサービス活用法の中でも取り上げています。


最後に


少し長くなしました。

数年前までは、ホームページは、特にトップページはその見やすさを考え、一画面に収まる分量が最適とされていました。同じコンテンツでも分量が長くなれば、数ページに分けていたものです。(今でも勉強不足なホームページ制作者や、あるいはクライアントがそうした時代遅れな考えでいるケースは多々あります。)

今ではその考え方はまったく当てはまりません。

現在は「1ページ1コンテンツ」がウェブページ作りの原則です。
(大規模なウェブサイトはこの制作の原則を無視しても、それほど問題ではりません。無視しても検索エンジンの評価は既に高いはずですから。)

この「1ページ1コンテンツ」の原則も、どちらかと言えば
検索エンジン側の評価を気にしてのことです。

それ程、ホームページ制作側も検索エンジンの動向に影響されてしまいます。

実際、ホームページ作り(特に企業サイトやショップサイト)においては、1ページをどう構成するかはものすごく考え、悩みます。
検索エンジン対策としての「1ページ1コンテンツ」の原則と同時に、
成果率や成果率を上げるためのページの構成もやはり重要になってくるからです。検索と販促の両者を同時に考えながらのページ作りがとても重要です。

グーグルが「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を撤廃した現在、ドメイン戦略も大きく変わることを余儀なくされます。
(もちろんその原則撤廃がどこまで当てはまるかの見極めも重要です。)

一番顕著な影響は、自社ドメインを分散させる戦略に現れます。自社ドメインを意識的に分散させて外部リンクを稼ぐ(=自作自演リンク)ことのメリットとひとつのドメインのウェブサイトを強大化させる(=ドメインのブランド化)メリットとのどちらが有利になるかを改めて見極める必要があります。
(これについてはもう少し時間をかけて検索エンジンの変化の動向をみないと結論は出せませんが、ドメインのブランド化は必須です。)


2010年、グーグルは「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を撤廃し、グーグル・インスタント検索をスタートさせました。

その意味で、2010年が検索エンジンにとっての大きな節目となることは間違いありません。

そんなこともあり、数回に分け、グーグルが「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を撤廃したこととグーグル・インスタント検索について取り上げてみました。

今後も、検索エンジンに動きがありしだい取り上げたいと思います。


………………………………………………………………


【楽天市場の2種類のドメインについて

楽天市場さんには、現在ショッピングモール用に2種類のドメインが存在します。

  www.rakuten.co.jp
  www.rakuten.ne.jp

上の www.rakuten.co.jp は通常の楽天市場のお店用で、
下の www.rakuten.ne.jp は楽天GOLDと呼ばれるサービスを利用する楽天市場のお店用のドメインです。

楽天GOLDを利用した場合、店舗トップページのデザインが自由に行えます。(楽天以外への外部リンクは禁止のままです。)ただし、個々の商品ページは、item.rakuten.co.jp という rakuten.co.jp のサブドメインを利用します。店舗のトップページは rakuten.ne.jp 下、商品ページは rakuten.co.jp 下という別々のドメイン下に分かれることになっています。

したがって、「楽天+商材」という検索キーワードで検索した場合の検索結果第1位の下に表示される

  rakuten.co.jp からの検索結果 »

をクリックした場合、楽天GOLDを利用した店舗のトップページは表示されませんが、個々の商品ページについては問題なく表示されます。


今現在、楽天のウェブサイトが検索上位に表示にされるのは、楽天のウェブサイトが強大だからに他なりません。

楽天の場合、早くにショッピングモールサイトを立ち上げたため、ウェブ戦略的に振り返った場合、決して上手な戦略とはいえない面が多々あります。もし上手にやっていたら、通常検索でも軒並みほとんどの楽天ショップが検索結果の上位に表示されることも可能だったでしょう。

その意味でも、やはりウェブ戦略はとても重要ですね。


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米Google、「Google Instant」検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔4〕

2010年10月6日

グーグル・インスタント検索の導入によるSEOへの影響について
少し考えてみたいと思います。

前回の「米Google、『Google Instant』検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔3〕」や「米Google、「Google Instant」検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔1〕」で使っているグーグル・インスタント検索の画像を再掲します。

Google Instant 検索サンプル

前回(「米Google、『Google Instant』検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔3〕)敢えて検索ユーザーの検索行動を取り上げたのにはワケがあります。

例えとして「Google Earth」のサイトに行くために、
ユーザーは「g・o」と入力すればOKでした。

実に便利ですね。
一般の検索ユーザーにとっては、
「Google Earth」のサイトに行くために、

  「google earth」
  「google」
  「go」

と、どの文字を入力するかは、
実はSEO業者が考えるほど重要ではありません。

一般の検索ユーザーは、手っ取り早く「Google Earth」のサイトに
行ければいいのですから。

その意味ではグーグル・インスタント検索は明らかに便利です。


ここでSEOに携わる人なら次のような疑問が当然わくはずです。

「g・o」と入力して「Google Earth」のサイトに訪問した場合、
一体「Google Earth」の検索キーワードは何になるのだろう?

  1. 上記画像に載っているように「g・o」の第一予測候補の「google maps」になるのでしょうか?

  2. それとも「go」という検索キーワードになるのでしょうか?

どちらにしても、これまでの通常検索の時よりも
検索キーワードと検索結果の関連性が曖昧になってしまいます

当然、グーグルは「g・o」と入力して「Google Earth」のサイトをクリックした場合の「go」と「google earth」に対する評価、あるいは両者の関連性を評価するためのアルゴリズム(=検索結果を導く決まり)は設定していると考えられます。
(グーグル自体が試行錯誤中ということも考えられなくもありません。)

グーグル・インスタント検索は今のところそれほど検索結果の順位に影響ないかもしれません。

問題があるとすれば、その今のグーグル・インスタント検索の結果を導くための膨大なデータがこれまでのまだ比較的検索キーワードと検索結果の関連性が明白な時代に蓄積されたものだということです。

やがてグーグル・インスタント検索が主流になり、
検索キーワードと検索結果の関連性が曖昧になった時、
検索結果の正当性が崩れる可能性は充分ありえます
グーグルはそれをどう回避していくのかは
まだしばらく見守る必要があるでしょう。


検索キーワードと検索結果の関連性が曖昧になることとの他にも
グーグル・インスタント検索が主流になった場合、
SEOに大きく影響を与えると考えられることがもうひとつあります。

米Google、『Google Instant』検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔3〕」で示したユーザーの検索行動の変化からわかるように、
検索ユーザーは先ず検索キーワードの予測候補が示す上位検索結果5位ぐらいまでのウェブサイトしか目にしなくなる可能性があるということです。

グーグル・インスタント検索が登場したからと言って、
まだ検索結果の順位に大きな影響は出ていないと言われています。
(例えば、Web担の「Googleインスタント検索でSEOの世界が激変する?」)
だからSEOに大した影響はない、と。
それは少し違っているように思われます。

これまでユーザーは一般に検索結果の20位(2ページ分)までみてくれていたかもしれませんが、
今後、グーグル・インスタント検索の登場により、
5位ぐらいまでしかみない可能性が出てきます。

20位まで入ればいい検索エンジン対策と、
なんとしても5位までに入らなければならない検索エンジン対策では、
検索エンジン対策の方法自体を変える必要性すら出てくると言えます。
少なくとも、これまで以上に検索上位を狙わなければならない事態が現れてくるでしょう。


今回、グーグル・インスタント検索の導入によるSEOへの影響について2つほど挙げました。

  1.検索キーワードと検索結果の関連性が曖昧になる。
  2.検索上位(5位ぐらい)に入らないサイトは益々みられない。

この2つの影響に負けないようにするためには、
ウェブサイトの巨大化と有名化(=ブランディング)が
ますます重要になってきます。


ウェブサイトの巨大化と有名化(=ブランディング)の重要性については、実は「米Google、『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を変更」からも同様の結論を導くことができます。

グーグル・インスタント検索という検索世界の大きな出来事があったために中断していた「グーグルの『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を変更は既に日本でも始まっている?」の続きを次回に取り上げたいと思います。

  ▶「グーグルが『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を撤廃した後のウェブ戦略について」


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