米Google、「Google Instant」検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔3〕

2010年9月20日

グーグル・インスタント検索で、
検索ユーザーに大量の検索結果を見せるという
グーグルの狙いについて触れる前に、
これまでの検索ユーザーの検索行動についてまとめておきます。

これまでの検索ユーザーの検索行動は:

  1. 検索窓に検索キーワードを入力。
  2. 検索結果のページを上位から順に見ていく。
  3. 検索結果の2ページ目に進み、20位ぐらいまでの検索結果をチェックします。
  4. それでも目的サイトが見当たらない場合、更に下位の検索結果を見るか、検索キーワードを変更して再検索(=絞り込み検索)する。

一般に、検索ユーザーは検索結果の2ページ目ぐらいまでしか目を通さないと言われます。仮に2ページまで見たとしても、目にする検索結果は20個にすぎません。

では、新しいグーグル・インスタント検索ではどうでしょう?
(上述のように番号をふって箇条書きできないところに、ある意味、グーグル・インスタント検索の特徴があるんでしょうね。)

検索ユーザーは、検索キーワードの文字を入力する度に次々と検索結果を目にします。当然検索ユーザーは最小限の時間と労力で目的のサイトに到達したい訳ですから、瞬時に表示される検索結果に目が行きます。

それで、おやっと思えるサイトや関連した文字を含むサイトを注視することになるでしょう。

その間、いくつの文字を入力したかで、目にする検索結果の数は異なりますが、仮に10文字入力したとすると、1文字それぞれにつき上位6位くらいまで見たとして、合計60個の検索結果を目にすることでしょう。
(上位6位くらいまでとしたのは、検索キーワードの予測候補が表示され、それによりスペースを取られ、下に表示される全ての検索結果までは画面上に表示されないケースが考えられるからです。
下画像では、検索キーワードの予測候補の下に5つの検索結果が表示されています。)

Google Instant 検索サンプル


検索結果のページ数ベースでは、上記例で、
これまでの通常検索で2ページ、
インスタント検索で10ページ。
一回の検索行動でこれだけの違いが現れます。

検索結果の表示回数が増加すれば、
それだけグーグルにとって検索公告費の増収になると考えられます。

正確に言えば、グーグル・アドワーズのインプレッション広告による収益が変わってきます。

検索エンジン側の広告収入には、
検索結果でクリックして課金されるものの他に、
検索結果に表示(=インプレッション)されて課金されるものがあります。

実際グーグル・アドワーズの公式ブログで、
今回のグーグル・インスタント検索の導入に伴い、
インプレッションのカウント定義の変更を発表しています。
(「Google インスタント検索 - 検索の新機能が登場」)

Google インスタント検索の導入により、インプレッション(広告の表示回数)の定義は変わることになります。Google インスタント検索結果上でインプレッションがカウントされるのは、
  1. 検索クエリが確定(Enter キーを押す、[検索] ボタンをクリックするなど)したとき
  2. 検索結果ページのリンクがクリックされたとき
  3. 検索クエリの入力が 3 秒以上なかったとき

インプレッションの定義の変更とグーグル・インスタント検索の導入が
すぐにグーグルにとって利益につながるかどうかは、
まだもう少し様子見てみないことには分かりませんが、
グーグルのことですから、いずれ利益につなげることと予測されます。

いずれにせよ、検索ユーザーに大量の検索結果を見せるという
グーグルの狙いのひとつが、
インプレッション広告での増収であることは間違いないところです。


次回は、
「グーグル・インスタント検索の導入によるSEOへの影響」について
取り上げてみたいと思います。


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米Google、「Google Instant」検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔2〕

2010年9月12日

米Googleは、9日に取り上げた公式ブログの記事「Search: now faster than the speed of type(英語、Official Google Blog、2010-09-08)の他にも、グーグル・インスタント検索を取り上げたページを公開しています。

  ▶「About Google Instant|Google Instant(英語)


グーグルはこの中で、「Google Instant」検索には次の3つのメリットがあると説明しています。

1.
入力予測により、検索キーワードを入力し終える前に検索結果を示すことで、1回の検索において2〜5秒の時間を短縮できる。

2.
検索したいと考えるキーワードの綴りを正確に知らない場合でも、検索窓に予測キーワードの第一候補をグレーの文字で直接表示するので、検索したいと考えるキーワードが見つかりやすく、見つかり次第、文字入力することを切り上げることができる。

3.
文字を入力して行く度に、すぐに予測される検索結果が次々に切り替わり現れるため、入力の途中で目的の検索結果にたどり着きやすい。


グーグルが指摘する3つメリットの中には書かれていませんが、
もうひとつ便利な機能があります。

検索キーワードの入力中に検索窓の下に現れる検索キーワードの予測候補ですが、上下カーソルキーで移動すると、移動した先の検索結果に切り替わります。この機能により、検索キーワードに関連する検索結果を瞬時に、かつ大量に目にすることができます。

なおこの機能は、マウスでは機能しません。マウスを使って検索キーワードの予測候補の上をなぞっても検索窓にある検索キーワードに基づく検索結果のままです。


グーグルが指摘する3つのメリットからも見て取れるように、
グーグルは、「Google Instant」検索の最大の効果を
検索のスピードアップにあると主張しています。

もちろん、そのことは正しいと思いますが、
スピードアップの他にもグーグルの狙いがありそうです。

上述の3つ目のメリットとその下の便利機能の中に
もうひとつのグーグルの狙い、
すなわち、検索ユーザーに大量の検索結果を見させるという狙いが
が潜んでいます。

検索ユーザーに大量の検索結果を見させるという
グーグルの狙いについては、
次回詳しく取り上げたいと思います。

  「米Google、「Google Instant」検索を開始。


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米Google、「Google Instant」検索を開始。文字入力途中に検索結果を見る〔1〕

2010年9月9日

以前から米Googleがテストを行い、そのテスト情報がちらっと流出して話題となっていた「Google Instant」検索が米Googleで正式発表されました。一部の言語やブラウザー(下記参照)では既に利用できます。

  ▶「Search: now faster than the speed of type(英語)
   (Official Google Blog、2010-09-08)

日本では、アドワーズ公式ブログで発表されています。

   (Adwords日本語版公式ブログ、2010-09-09)


「Google Instant」検索とはどんな新しい検索なのでしょうか?

実際の画面を使って、具体的に説明しましょう。

Google Instant 検索サンプル

この画面は米グーグルのグーグル・インスタント検索機能を使った場合のウェブ検索の画面の一部です。

例として「Google Earth(google earth)」のウェブサイトを検索しようと試みます。

  検索窓に「go」と2文字入力します。まだ単語入力の途中ですが、
  この時点で検索結果として「Google Earth(google earth)」の
  サイトが上から4番目の位置に表示されています。

  あとは、4番目の位置に表示された「Google Earth」を
  クリックして、目的のサイトに行きます。


グーグル・インスタント検索を使わないこれまでの検索行動は、

  検索窓に「go」と2文字入力します。

  この時点で検索キーワードの予測候補がいくつか表示されます。
  予測候補に目的の検索キーワード「Google Earth」があれば、
  それをクリックして、選択します。

  「Google Earth」の検索結果が表示されます。
  その中から、目的のサイト「Google Earth」を
  クリックして、目的のサイトに行きます。


グーグル・インスタント検索では、「go」と入力するだけで、
「Google Earth」の検索結果を目にすることできるのです!


ただし、これは運が良かったからだとも言えます。

実際、検索窓に「go」と入力した時点でのグーグルが検索キーワードの予測第一候補とした言葉は「google maps」です。
検索窓に入力した「go」の後に続いて薄い灰色の文字で「ogle maps」と表示されているのが分かると思います。
なお、この検索キーワードの予測候補は1文字入力する度にリアルタイムで変化します。さらに予測候補に合わせて、検索結果もリアルタイムに変化します。

今回はラッキーにも検索キーワード「google maps」の検索結果に
「Google Earth」が4番目で表示されたから、
直ぐに「Google Earth」にたどり着けました。

もっとも、運が良ければと言いましたが、
「ある程度メジャーな検索キーワードになって、初めて
検索キーワードの予測候補になれる」ということは
言うまでもありません。


グーグル・インスタント検索が最も効果的に機能するケースは、
なんと言ってもメジャーなキーワードに対してです。

もうひとつグーグル・インスタント検索の例を見てみます。

検索窓に「つまぶk」と入力した場合。

Google Instant 検索サンプル2

「つまぶk」だけで、妻夫木聡さんの検索結果が見られるのです。
便利ですね。
(なお、現在日本の google.co.jp はグーグル・インスタント検索に対応していません。米googleの検索窓に漢字だけの文字を入力すると、中国語系の検索結果が加味され、必ずしも日本人の感覚とはずれてしまうことがありますから、ご注意を。)

上述の Official Google Blog のタイトルで、

 「Search: now faster than the speed of type
 (検索は今や文字を入力するスピードより速い)」

とグーグルが豪語する気持ちがわかります。


それにしても、このグーグル・インスタント検索、
検索窓での文字入力に対する反応がめちゃめちゃ速いです!

高機能だと(検索)動作が遅くなるのでは?
そんな不安がよぎりますが、そんな心配は全く必要ありません。
ストレスなく利用できます。
(Macユーザーにはとっては、Spotllight検索がほぼ同じ機能と言えます。)


「Google Instant」検索を利用するには、Googleアカウントでサインインしている必要があり、対応するウェブブラウザーは、Google Chrome、Firefox、Safari、Internet Explorer 8。

設定により「Google Instant」検索を利用するか、利用しないかを変更できます。

なお現時点では、米グーグル(google.com)のほか、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン、イギリスのユーザーに対して「Google Instant」検索機能を提供しており、今後数週間から数カ月で全ユーザーに展開していくとしています。


次回、もう少し詳しく「Google Instant」検索を見ていきます。

  「米Google、「Google Instant」検索を開始。
   文字入力途中に検索結果を見る〔2〕


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グーグルの「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を変更は既に日本でも始まっている?

2010年9月7日

昨日のデザクロブログ米Google、『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を変更」で、
米Googleが「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を変更したことをお伝えしました。

日本での発表がないので、日本ではまだなのかなと思いつつも、
いくつかの検索キーワードで試してみました。

するとどうでしょう、もう日本のグーグル検索の結果にも
同一ドメインのウェブページがわんさか登場するではありませんか。


最初に試みたのは、米Google検索で、
日本語検索キーワード「カメラ 楽天」です。

検索キーワード「カメラ 楽天」の結果1

検索キーワード「カメラ 楽天」の結果2

黄色で印をつけたドメインが www.rakuten.co.jp のものです。
1位〜20位までの中に、7つのウェブページが登場します。

ちなみに、米Google(www.google.com)の検索結果と
日本のグーグル(www.google.co.jp)の検索結果は全く同じ結果でした。

違いと言えば、
米Googleの検索結果には、[ Translate this page ] という
「英訳する」のリンクが付いていることと、
米Googleの検索結果の1位の下に

  More results from rakuten.co.jp

というリンク(画像赤枠内)が現れることです。

この「More results from rakuten.co.jp」をクリックすると、
検索キーワード「site:rakuten.co.jp カメラ 楽天」の
検索結果ページへとジャンプします。

(実はこれ、ドメイン戦略に大きく関わる重大事項です。
 これについては、後日改めて取り上げます。
  ▶「グーグルが『検索結果には同一ドメインから2ページまで』の原則を撤廃した後のウェブ戦略について」


参考までに、Yahoo! JAPAN の検索(「カメラ 楽天」)結果では、
www.rakuten.co.jp のドメインは2位と10位に登場します。
(上位50位までの結果中で)

どうやら Yahoo! JAPAN は、
「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を
まだ守っているみたいです。


日本のグーグル検索で試した他の検索結果の一例をあげます。

  検索キーワード:
   「カメラ アマゾン」
  検索結果:
    同一ドメイン www.amazon.co.jp が1位〜8位まで独占

  検索キーワード:
   「ロールケーキ アマゾン」
  検索結果:
    同一ドメイン www.amazon.co.jp が1位〜7位まで独占


それとは対照的に、

  検索キーワード:
   「カメラ ソニースタイル」 

  検索キーワード:
   「カメラ キヤノン」 

で検索しても、検索結果が同一ドメインのページで独占的に
占められることはありません。


検索結果を独占できるドメインと独占できないドメイン、
それを決定するのはグーグルのアルゴリズム
(=検索順位を決めるルール)です。

グーグルによる
「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則撤廃という
アルゴリズムの変更をどう受け取るかは、
個々のユーザーにゆだねられるのでしょうが、
アルゴリズムや検索回数がブラックボックスの中にある以上、
不平・不満をもつウェブサイト運営者が数多く現れても
不思議ではありませんね。


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米Google、「検索結果には同一ドメインから2ページまで」の原則を変更

2010年9月6日

検索エンジンのグーグルにしろヤフーにしろ、
検索結果のページには、
ひとつのドメインから最大2ウェブページまでを表示するという
大原則がこれまでありました。

検索エンジン側がこの大原則を設けた趣旨は、
検索結果として表示する情報が、
ひとつの強力なウェブサイトの情報に偏ることなく、
沢山の種類のウェブサイトを万遍なく検索結果に表示し、
より多種にわたる情報を選択できるようにするためです。

その大原則を、米Googleは変更すると発表しました。

  ▶「Showing more results from a domain
   (Google Webmaster Central、2010-08-20)

そうは言っても、
検索キーサードが特定のウェブサイト(特定のドメインのサイト)に
深く関わりをもつ場合と断っています。

今のところ発表は米国のみですが、
日本への波及もそう遠い時期ではないかも知れません。

そうなると、
同一ドメインから2ページまでの原則の変更が
どれくらいくらいの範囲に及ぶのか、
注視の必要がありそうです。


ちなみに、米グーグルが示した例は次のようになっています。

  検索キーワード:「exhibitions at amnh」
  (「アメリカ自然史博物館での展示物」)

  検索結果:以下のように、上位7位まで
  amnh(=American Museum of Natural History).org の
  ドメインのウェブページが占めています。

米グーグルの検索結果


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