個人情報保護法が改正・施行

2009年10月20日

個人情報保護法が2005年(平成17年)4月に全面施行されてから4年半、経済産業省は、「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」を改正し、2009年10月9日より施行しました。

主な改正内容は以下の通りです(「『個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン』の改正について」より転載)が、わかりやすくお伝えすべく、色々調べてみましたが、これが正直サッパリでした。(幾つか政府系のウェブサイトを調べるものの、判りにくいし、別々のサイトに分かれていたりで、惨憺たるものでした。ワザと判りにくくしているのかと思うほどひどいです。さらにアクセシビリティの面でもとても及第点はつけられないホームページです。しかも相当高額でホームページ制作を発注している訳ですから、正に税金の無駄使いです。個人的に知るところでは、おおよそ1人の担当者で処理できる1年間のホームページ更新作業の契約料が年額1,000万円を軽く超えます。少し脱線してしまいました。)

そうしたわけで、今回は個人情報保護法の改正に関わるウェブページの紹介に留めます。後日改めて調べてみたいと思います。


▶「『個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン』の改正について」(経済産業省HP)

▶「個人情報の保護法とは」(内閣府HP)

▶「個人情報保護法の早わかり 」(内閣府HP)



個人情報保護法 改正の主な内容

  1. 「個人情報の保護に関する基本方針」の一部変更への対応
    平成20年4月に「個人情報の保護に関する基本方針」が一部変更されたことに伴う改正。

  2. 「個人情報の保護に関する法律施行令」の一部改正への対応
    平成20年5月に、個人情報取扱事業者から除外される者の要件が改正されたことに伴う改正。

  3. 「個人情報保護に関するガイドラインの共通化について」への対応
    各省庁において策定されている事業分野ごとのガイドラインの共通化について、内閣府により平成20年7月に「全事業分野に共通するような標準的なガイドライン」が策定されたことに伴う改正。

  4. 個人情報の取扱いに関する諸課題への対応

    ① 性質に応じた個人情報の取扱い
    漏えい等をした場合の主務大臣等への報告について、ファクシミリやメールの誤送信の場合には、月に一回ごとにまとめて実施することができることとしました。

    ② 「事業承継」に係るルールの明確化
    事業承継のための契約を締結するより前の交渉段階で、事業承継の相手会社から自社の調査(デューデリジェンス)を受け、自社の個人データを相手会社へ提供する場合は、当該データの利用目的及び取扱方法、漏えい等が発生した場合の措置、事業承継の交渉が不調となった場合の措置等、相手会社に安全管理措置を遵守させるため必要な契約をすることにより、本人の同意等がなくとも個人データを提供することができることとしました。

    ③ 「共同利用」制度の利用普及に係る具体策
    共同利用の事例として、企業ポイント等を通じた連携サービスを提供する提携企業の間で取得時の利用目的の範囲内で個人データを共同利用する場合を追加するほか、共同利用の際に本人に通知等をすべき情報のうち、これまで変更することができなかった情報(共同して利用される個人データの項目及び共同利用者の範囲)について、共同利用を行う事業者の名称のみの変更で当該事業者の事業内容に変更がない場合、共同利用を行う事業者について事業の承継が行われた場合や本人の同意を得た場合には、変更することができることとしました。

  5. その他
    不正の手段により個人情報を取得している事例として、個人情報を提供する側の第三者提供制限違反又は不正取得を知り、又は容易に知ることができるにもかかわらず、当該個人情報を取得する場合を追加しました。


ラベル:


日本語ドメイン名と「.日本」ドメイン名

2009年10月8日

日本語ドメイン名のこれまでの経緯


ホームページのアドレスの第2レベルドメイン(=セカンドレベルドメイン、SLD)に、いわゆる “日本語ドメイン名(日本語.jp)” の導入が始まったのは2001年のことです。

この日本語ドメイン名というのは、英語や数字(半角数字)といった1バイト文字以外の自国の文字、漢字やアラビア文字、ギリシア文字などの2バイト文字も URL として使えるようにする仕組みの一環であり、国際化ドメイン名(IDN=Internationalized Domain Name、多言語ドメイン)とも呼ばれます。

その後、2003年に国際化ドメイン名が標準化され、2004年に日本国内でも日本語ドメインが使われ始め、2006年11月にリリースされたマイクロソフト社の IE7(Internet Explorer 7 日本語版)が日本語ドメイン名をサポートすることで、一般化しました。

また、ある時期、2007年頃〜2008年頃でしょうか、URL の中に含まれる文字(=言葉)と検索キーワードが合致すると検索エンジン対策的に有利になるとされ、一部のサイト運営者がこぞって日本語ドメイン名を利用したこともありました。(なお最新のSEOでは、URL中のキーワードは検索順位には無関係とされています。)

日本語ドメイン名の現状


2009年9月の現在、日本語ドメイン名の利用状況はどうなっているでしょうか? 

(株)日本レジストリサービス(JPRS)の「JPドメイン名の累計登録数」によれば、汎用.jpドメインおけるに日本語ドメイン名の占める割合は、2009年と2007年の9月の時点でおよそ以下の通りです。


 汎用.jpドメイン  日本語ドメイン(比率) 
 2007年9月1日 約58万件約14万件(23.4%)
 2009年9月1日 約72万件約13万件(18.4%)


これを見る限り、日本語ドメイン名の利用が増加傾向にあるとは言い難い面があります。むしろ減っています。

また、大手企業の日本語ドメインの利用については、「製品名.jp」というのが一般的で、尚かつ「製品名.jp」にアクセスすると英語ドメインの別ページに自動ジャンプ(=リダイレクト)するようになっていることが多いと言えます。となると、日本語ドメインと検索エンジンの相性が気になります。

日本語ドメイン名と検索エンジン


これに関しては、ヤフーとグーグルでは検索結果に明らかに違いがあります。

例えば、「キリン 生茶」の検索キーワードで検索すると、

グーグル:Google検索結果の画像 > > >
 1位 = www.beverage.co.jp/namacya/
 2位 = 生茶.jp/
 (生茶.jp/のリダイレクト先は
   http://www.beverage.co.jp/product/ocha/nama.html)

(少々専門的な話になりますが、グーグルの検索結果からは、グーグルがリダイレクトする「生茶.jp」と「beverage.co.jp」を別々のドメインとは見なしていないことが判ります。)

ヤフー:Yahoo!検索結果の画像 > > >
 1位 = www.beverage.co.jp/product/cm/namacya
 2位 = www.beverage.co.jp/namacya

となり、ヤフーでは日本語ドメイン名のサイトは上位に出てきません。

日本語ドメイン名の問題点


英文字ドメイン名と日本語ドメイン名の双方が存在することで起こり得る問題点についてはウィキペディアの「英文字ドメイン名の注意点」に書いてある通りで、全く同意見なので引用します。

英文字で特に日本語読みをローマ字に置き換えたローマ字ドメイン名でのサイト内に、よく見かける事であるが日本語ドメインの表示をした場合、顧客は正規の日本語ドメインのサイトと混乱してしまう問題が発生する。例えば、ドメイン名が「songaihoken.com」というサイト内に「損害保険.com」と表記した場合、別の正規の日本語ドメイン名の「損害保険.com」のサイトが存在している場合明らかにこれとまぎらわしくなる。このような場合、通常は後者の正規のサイトに対して前者のローマ字ドメイン名はたとえどんなに歴史があり優れたサイトであっても結果的に偽サイト扱いを受ける恐れがある。また通常の英語ドメインでも、例えばドメイン名「music.com」のサイト内に日本語ドメイン名表記で「ミュージック.com」と表記した場合、別の正規の日本語ドメイン名の「ミュージック.com」のサイトと混乱する。これも同様に後者の正規のサイトに対して前者の英文字ドメイン名は偽サイト扱いを受ける恐れがある。各種広告や宣伝物への表記も全く同様である。今後日本語ドメインが普及するにつれてこのような問題は激増すると予想されるので、英文字ドメイン名の場合、このように同じ読み方の日本語ドメインのサイト内での表記は厳にやめるべきである。これを無視したり放置したりすると重大なドメイン名紛争に発展する可能性が大きいので、英文字ドメイン名でのサイト作成や各種広告や宣伝物への表記には特に厳密な注意を払ってゆく必要がある。

   (http://ja.wikipedia.org/wiki/日本語ドメイン名)

「.日本」ドメイン名が現在策定中とのことですが . . .


これまでの話はホームページのアドレスの第2レベルドメイン(=セカンドレベルドメイン、SLD)についてですが、実は現在、トップレベルドメイン名として「.日本」ドメイン名が策定中です。

この「.日本」ドメイン名、2010年前半には登場の予定。総務省が中心となり様々なインターネット関連の社団法人が「.日本」ドメイン名に関わっています。

「.日本」ドメイン名誕生の大義名分は「日本におけるドメイン名の活用を推進することにより、インターネットが持つ多様性、自由な利用を促進するオープンで使いやすい特性をさらに発展させ、広く社会に貢献することを目指します」とのこと。

しかしながら、どうでしょう、「使いやすい特性をさらに発展させ」とありますが、インターネット社会はもう既に充分に発展していて、入力が面倒であっても、ほとんどの日本人は既に「英文字ドメイン」に馴染み、違和感なく利用できるようになっているのではないでしょうか。

しかも “国際化(=ユニバーサル化)” という命題が当たり前になった今日、どうして日本以外のパソコンで入力できない日本語ドメインなのか? 甚だ疑問です。

結果、かえって混乱をきたすか、さもなくば、ドメインビジネスという金儲けの手段に過ぎないようにしか思えないのは自分だけでしょうか。

日本語ドメイン名 + 「.日本」ドメイン名の問題点


先に挙げた日本語ドメインの問題に加えて、問題は更に深刻になります。
例えば、仮に次のようなドメインがあったとしましょう。

  music.jp
  音楽.jp
  music.日本
  音楽.日本

これらの4つのサイトが全く別サイトの場合、「なんなの!?」っていう話になりはしないでしょうか。

しかも「.日本」ドメイン名策定側は、既に関連のあるドメインを持っている企業を優先して「.日本」ドメイン名を使えるようにすると言っています。つまり、「music.jp」のドメインを所有する企業に対して優先的に「music.日本」というドメインを与えるという趣旨らしいのです。

ここでまたややこしい問題が発生します。「music.jp」の他に「音楽.jp」や「ミュージック.jp」というドメインを持つ別の企業があった場合、一体この三者の企業のうちどれを優先されるのでしょうか? それを誰が判断できると言うのでしょうか。極めてナンセンスです。

いずれにせよ、現在の日本語ドメインの利用のされ方、せいぜい製品名をドメイン名にし、アクセスアップや販促物への記載での利用にとどまっている現況、そして検索エンジン的に有利なことが何もない現状では、日本語ドメイン名や「.日本」ドメイン名の発展はあまり望めそうにありません。

デザインクロスとしても、日本語ドメイン名や「.日本」ドメイン名を会社やお店のメインのドメインとして取得することはお薦めできません。
(日本語ドメインはメールアドレスとして使用できませんし。)

なお、日本語ドメイン名や「.日本」ドメイン名を所有・保持できるだけの金銭的な余裕がある方、日本語ドメイン名や「.日本」ドメイン名用にサーバーを準備できる方は取得しておいていいかもしれません。

個人的には、今後増え続けるであろうドメインの種類や国際化ドメイン名が、更なる収集不可能な混乱状況をもたらすことを危惧するのみです。


ラベル: , , , ,


▲このページの先頭へ